人材派遣Q&A
人材派遣制度ができて、今の若い方々にはなんでもないことかもしれませんが、やはり、様々な点で初めての制度です。質問も殺到しますので、この際、きちんと把握しておきましょう。あなたの疑問にお答えします。
Q:登録型派遣と常用型派遣の違いはなんですか?
A:
登録型派遣とは、派遣元に登録し、派遣先で就労することになったときに、派遣元とは期間を定めた労働契約(有期雇用契約)を締結します。このとき、派遣先への派遣期間が派遣元との労働契約の期間で、これが終了すると、派遣元との労働契約も終了しますが、登録状態は残っています。
派遣期間が短期に断続する可能性が高く、社会保険や年次有給休暇などの権利面では不利な場合が多くなります。
常用型派遣は、派遣元(派遣会社)と期間を定めない労働契約(雇用契約)を結びます。この点では、一般の労働者と同様ですし、派遣先が見つかれば、一定の派遣期間ごとにあちこちの派遣先に派遣されますし、派遣期間が終了しても、派遣元との労働契約は続きます。
また、賃金・雇用の保障も継続し、社会保険の加入や年次有給休暇などの面では、一般の労働者と同様に保障されます。
Q:派遣で働く場合の仕事時間は、自由に決められますか?
A:会社に縛られないという意味での「派遣」は、自由であり、派遣先の雇用形態に縛られない面があることは否定できないところです。 登録型労働者派遣であれば、労働者がOKしなければ、労働契約が存在しない期間があり、仕事をする義務がありませんので、自由な時間と言えるかもしれませんが、賃金などの保証はありません。
自由の反面、次のような問題もあります。
(1)自由である、ということは、雇用が継続して保障されないことが起こりうるということです。 (2)組織から縛られない点、孤立して、働きづらくなる場合があります。
Q:派遣の賃金は現在どのようなものでしょうか?
A::賃金は、全国平均で、時給1465円(首都圏で1585円)。94年当時は、1704円、98年で1660円へ、そして今回の1465円です、下降減少はかなり大きいです。
Q:派遣で働くとしたら、どんなことに注意しなければなりませんか?
A:正社員の雇用が派遣や契約社員(期限付き雇用)に切り替えられ、正社員で働くことが難しいのが現在の状況です。ですから、派遣社員であれ、きちんとした知識を身につけ、門だが生じないように対処できることが大事ですね。又、正社員と比べて、メリットだけを缶gなえずに、マイナス面も把握しておきましょう。
Q:労働者派遣契約の内容はなんですか?
A:派遣元と派遣先は、次の事項を明確に定めた労働者派遣契約を書面で締結することを義務づけられます。記載が必要な事項は、
(1)従事する業務内容、
(2)派遣就業の場所、
(3)派遣先で就業中の派遣労働者を直接指揮命令する者、
(4)派遣期間・派遣就業日、
(5)派遣就業の開始・終了時刻、休憩時間、
(6)安全・衛生、
(7)苦情処理、
(8)労働者派遣契約解除にあたって派遣労働者の雇用安定を図るために必要な措置、
(9)その他労働省令で定める事項である。
派遣元は派遣労働者に対して派遣先での就業条件を明示する書面を交付しなければなりません。
Q:二重派遣とはなんですか?
A:派遣労働者を受入れた派遣先が、その労働者を別の派遣先に派遣するものを「二重派遣」といわれ、禁止されています。同様に、派遣労働者の採用に派遣先が直接介入する「事前面接」や「履歴書の閲覧」をすることも反するものです。
二重、三重、多重派遣も同様の扱いですが、多くの企業が子会社を作り、その子会社も別の派遣会社から社員を導入するという形で、二重、三重の派遣がされています。
Q:直接面接・直接採用とはどういうものですか?
A派遣先が、派遣労働者の派遣受け入れに先立って、直接に面接したり、履歴書などを閲覧して、直接採用にかかわることです。労働者派遣法の趣旨に反することで、労働省は、これについても、職業安定法第44条違反に該当することを明確に認めています。
Q:派遣の対象業務となるのは、どの職種ですか?
A:以前は、26業務以外は、労働者派遣を行うことは禁止されていましたが、1999年12月以降、この26業務以外であっても派遣を行うことが原則的に自由になりました。 ただ、例外として、港湾運送、建設、警備の業務での労働者派遣は法律上明確に禁止されています。また、施行令(政令)で、次の業務での労働者派遣が禁止されています。
そのほかには、(1) 医師法第17条に規定する医業 (2) 歯科医師法第17条に規定する歯科医業 (3) 薬剤師法第19条に規定する調剤の業務(医療法第1条の5第1項に規定する病院又は同条第2項に規定する診療所((8)において「病院等」という。)において行われるものに限る。) (4) 保健婦助産婦看護婦法第2条、第3条、第5条、第6条及び第31条第2項に規定する業務(他の法令の規定により、同条第1項及び第32条の規定にかかわらず、診療の補助として行うことができることとされている業務を含む。) (5) 栄養士法第1条第2項に規定する業務(傷病者に対する療養のため必要な栄養の指導に限る。) (6) 歯科衛生士法第2条第1項に規定する業務 (7) 診療放射線技師法第2条第2項に規定する業務 (8) 歯科技工士法第2条第1項に規定する業務(病院等において行われるものに限る。) また、製造過程の一定業務については、当分の間、労働者派遣が禁止されます。
なお、例外の例外として、この労働者派遣法施行規則附則2項で、「産休・育休・介休取得者の代替業務」としての製造関連の禁止業務での派遣が、例外の例外として認められることになっています。
Q:幼稚園送迎バスの運行管理サービスは違法でしょうか?
A:労働者派遣法では、運転手の派遣は対象業務になっておりません。「委託業務」ということでも、バスは幼稚園のものである場合など、請負(委託)の要件を満たすものとは考えにくいです。違法派遣の可能性が高いです。
Q:26業務とはなんですか?
A:現行労働者派遣法で定めた26業務は次のものですので、これ以外は原則として違反となります。
1 ソフトウェア開発関係
2 機械設計関係
3 放送機器操作関係
4 放送番組等演出関係
5 事務用機器操作関係
6 通訳、翻訳、速記関係
7 秘書関係
8 ファイリング関係
9 調査関係
10 財務処理関係
11貿易関係
12 デモンストレーション関係
13 添乗関係
14 建築物清掃関係
15 建築設備運転等関係
16 受付、案内、駐車場管理等関係
17 研究開発関係
18 事業の実施体制の企画、立案関係
19 書籍等の制作・編集関係
20 広告デザイン関係
21 インテリアコーディネーター関係
22 アナウンサー関係
23 OAインストラクション関係
24 テレマーケティングの営業関係
25 セールスエンジニアの営業関係
26 放送番組等における大道具・小道具関係
Q:1996年の労働者派遣法改正で、派遣労働の「対象業務」が11増えたそうですが、増えたのは何の業種ですか?
A:追加されたのは、以下の通りです。
1. 図書の製作及び編集
2. OAインストラクシヨン
3. インテリア・コーデイネーター
4. 広告デザイン
5. アナウンサー
6. 研究開発
7. 事業の実施体制に関する企画立案
8. テレマーケテイングの営業
9. セールスエンジニアの営業
10. 放送番組などに係わる大道具・小道具
11. 手配旅行に係わる添乗
Q:適用対象外業務を命じられたら、どうしたらいいですか?
A:労働者派遣事業は、一定の適用対象業務に限って行うことが認められているわけで、適用対象業務以外の業務を命ずることは全面的に禁止されています。派遣先かあるいは派遣元の苦情処理担当者へ申し出て問題を解決しましょう。解決しない場合は、ハローワークなどへ相談してください。
Q:派遣会社に登録をしましたが、1ヶ月待っていても返事が来ません。
A: 法的には、登録のときに、派遣会社は、一定の求人の見込みを前提にして登録を募ることが必要です。労働者の個人情報を労働者がその派遣会社に個人情報を託するべきか否かの判断材料を示す義務があります。ところが、派遣会社は無責任な対応をするかもしれません。ですが、本来、派遣会社は、どれくらいの割合で仕事を紹介できるか」を登録前に知らせるべきで、労働者に登録させる際に、派遣会社は「派遣就労あっ旋義務」を負担していると考えるべきです。
ところが、実際には、登録した労働者の2割程度しか、実際には稼働していない、といった会社もあります。ですから、就労を望むものは、待っているだけではダメです。何故、紹介をしないのか、問いただしましょう。
Q:複数の派遣会社に登録はできますか?
A: 登録型の派遣労働者は、複数の会社に登録しておくことができますし、仕事の紹介があった派遣元から派遣されるのが一般的なようです。派遣先が見つかって派遣就労することになったときに、派遣元と期間を定めた労働契約(有期雇用契約)を締結します。派遣期間の範囲で、派遣元との労働契約の期間になり、派遣が終われば、派遣元との労働契約も終了し、登録状態に戻ることになります。
Q:「偽装請負」の違法派遣とはどんな場合でしょうか?
A: 実態としては労働者派遣であるのに、請負という形だけをとった「偽装請負」あるいは「違法派遣」と考えられるものが少なくありません。こうした「偽装請負」は違法です。違法な労働関係であるために労働者保護に欠け、使用者の責任が曖昧になって大きな弊害が生れているのです。
Q個人事業主として派遣されましたが?
A: 派遣元は、個人事業主扱いであれば、労働者派遣法違反でなくなること、社会保険に加入しなくてもよいこと、労働基準法などの規制を守らなくてよいことなど、脱税の手口を利用するために行なったことです。「労働者」を形式だけ「(個人)事業主」にすることで使用者としての責任を逃れることはできません。
対策としては、まず、事実の確認が必要です。
(1)労働契約書、就業条件明示書などの文書があるか、その内容を確認して下さい。
(2)給与明細をみて「税法上の扱い」がどのようになっているか、を確認して下さい。給与所得となっているか。
(3)社会保険については、会社の最寄りの「社会保険事務所」に、どのように扱われているか確認して下さい。
(4)雇用保険については、会社の最寄りの「公共職業安定所」に、どのように扱われているか確認して下さい。
Q: 家庭教師の派遣は、労働者派遣法に違反するのでは?
A:現行の労働者派遣法では、家庭教師の予備校や塾などへの派遣は、対象業務ではありませんので、明らかに同法違反と考えられます。その契約形式が「雇用契約」でなく、「委託契約」や「請負契約」であっても、労働法上の「労働者」にあたると判断される場合が少なくないと思います。
Q:派遣先に連れていかれて面接を受けましたが、日当はもらえるのでしょうか?
派遣先による「直接面接」として、労働省も、派遣先による直接雇用に当るものとして禁止しています。
派遣労働関係の趣旨は、派遣会社が派遣労働者の専門技能を評価して、派遣先に責任をもって派遣することを基本としています。したがって、派遣先が派遣労働者を直接面接したり、その採否を直接決めることは許されていません。
派遣元に対して、堂々と必要経費(交通費など)と日当分を請求して下さい。
直接面接に類似したものとして、いくつかの派遣会社から労働者を一人ずつ連れてこさせて、派遣先が集団面接するという例まで、ひろがっています。これらも「直接面接」ですので、違法です。
Q:突然、今月で契約が終了すると言われて困っています。
A: 基本的な点として、派遣先と派遣労働者の間に労働契約関係(雇用関係)はありません。解雇というのは、この労働契約を使用者から一方的に解約することです。したがって、派遣労働者を解雇するのは派遣元しかありません。派遣先が派遣労働者を解雇することはできません。
Q:派遣元会社の指示で派遣先の面接を受けたところ、予定されていた派遣がキャンセルされてしまった。
A:重大な労働者派遣違反が含まれており、損害賠償などの請求も考えられます。
労働者派遣法では派遣先が派遣労働者を直接面接して派遣を受入れることを禁止しています。労働者が、違法な直接面接を受けさせられ、結果がでるまで拘束されながら、キャンセルになってしまったということであれば、派遣元・派遣先から違法な行為によって被害を受けたことになります。被害について派遣元と派遣先に対して損害賠償を請求することが可能ですし、違法行為について公共職業安定所に事情を申告して、派遣元・派遣先への行政指導を通じて改善を求めることもできます
Q:競合で派遣社員を紹介されました。
A: 派遣先が直接に派遣労働者の採用にかかわることは、職業安定法第44条違反の労働者供給事業であると考えられることになります。派遣労働者は、派遣先に対して、直接雇用の責任を追及することができます。
派遣先による直接面接の事例はきわめて多いと思いますが、派遣先が直接に履歴書を見て受入れる派遣労働者を選考したりすることは禁止されているのです。派遣先が直接に採用にかかわることは明らかに労働者派遣法・職業安定法違反です。履歴書を派遣先に送ること、派遣先が直接面接すること、まして、「競合」というのは、違法を何重にも重ねたことになります。最近は、女性労働者については、正社員の採用に替えて、派遣労働者の導入をしている企業が少なくありません。派遣労働者にとって、「競合」や「面接」は時間的にも金銭的にも大きな負担になりますので、拘束時間についての賃金を請求することが可能です。メモをとって、記録を残しておいて下さい。
Q:派遣就労の内定を、簡単に取り消されました。
A:登録型派遣の一般的な登録→派遣就労の過程をを整理してみます。
1.派遣元(派遣会社)に登録します。
2.派遣先が見つかって、派遣就労することになったときに、派遣元とは期間を定めた労働契約(有期雇用契約)を締結し、派遣先に派遣されるものをいいます。
3.派遣先への派遣期間が、派遣元との労働契約の期間になります。派遣が終われば、派遣元との労働契約も終了し、登録状態に戻ることになります。
以上のことから、労働契約は派遣元との間に成立し、派遣先での就労については期間を定めたものとなります。考え方としては、派遣元から、派遣先の紹介があり、登録者がそれに応じて承諾した時点で、労働契約そのものは成立していると考えてよい訳です。
したがって、労働法では、この解約は「解雇」(あるいは、それと同等なもの)となります。不当な解雇は無効ですし、労働契約が継続していることになり、その間の賃金は給付されるべきものです。
Q:4年間同じ派遣先会社で働き、給料や賞与が社員と違いすぎます。
A:日本の労働者派遣制度の最も問題となる点ですが、派遣というのは、臨時の必要に応えるものであり、常用雇用に代替することは許されないということが確認されています。恒常的業務は、派遣労働者に担当させるのではなく、正社員が担当すべき業務であると考えられます。
労働省は、同じ労働者が長期に同一派遣先に派遣されることは、派遣で常用雇用に代替することにつながるとして、3年を超える同一派遣先への派遣をやめるように通達で行政指導をしています。
派遣期間を制限をする理由は、
「派遣先が安易に派遣労働者を利用する事態を防止し、派遣先の労働者の雇用の安定を図ろうということです」
ここでは、派遣が広がることによって、派遣先の労働者(正社員)の雇用の安定が危うくなることを防止するために、派遣期間が制限されるとなっています。
派遣先が正社員としては採用しないときには、3年を超えての同一労働者の同一派遣先への派遣は許されない、というのが労働者派遣法と労働省の建て前になっています。
Q;派遣先の仕事が少なく、派遣元に事情を話した結果、派遣先より解雇されました。休業補償と解雇手当について。
A:派遣元との労働契約の終了日までの休業補償をもらってください。ただし、解雇とは「期間を定めない契約」の常用労働者の場合です。ほとんどの場合、派遣労働者は「期間を定めた契約」ですので、雇用保障を求めることができます。
派遣先が派遣を打ち切ったからといって派遣元が労働者を解雇することはできません。残りの期間について、雇用の責任が継続し、労働者は、適当な仕事を請求し続け、賃金全額を請求できるのです。
とにかく、当初の約束通り、いまの派遣先での仕事と同等な仕事を探してもらいましょう。条件の悪い仕事に無理することはありません。
同等な仕事が与えられない場合は、契約違反になりますので、賃金全額を「損害賠償」として請求することができます。
Q:契約期間更新をしないで円満に退職したいのですが?
A: すぐに辞めたいということであれば、契約期間中であれば、それなりの理由が必要です。相談者が、退職したいと考えられる理由には、労働法を守るような会社ではないということがあれば、ベターです。労働基準法、労働者派遣法などの違反が内か、たしかめましょう。会社が嫌だという感情を理性的に表現し、法違反や契約違反があるということを明確にすればよいと思います。それを理由に、労働契約の即時解除の意思表示をするといいでしょう。つまり、当事者が雇用期間を定めたときであっても「やむを得ない事由」があるときは、当事者はただちに契約の解除をすることができます。
Q:仕事がきつく続かないので、期間満了前に退職したい
A:雇用契約の当事者(労働者と使用者)が雇用の期間を定めたときであっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者(労働者と使用者)は直ちに契約の解除をなすことができます。ただし、その事由が当事者の一方の過失によって生じたときは相手方に対して損害賠償の責任がある、ということになります。
何が「やむを得ない事由」については、解釈の問題になります。通常、労働者から辞める場合としては、
- まったく個人的な理由(例:旅行に行きたくなった)
- 他の会社への就職
- 健康上の理由(例:就職後になって手術が必要な病気になった)
- 家族の事情(例:家族の病気や要介護状態、夫の転勤など)
以上は、契約期間前に退職する労働者に責任があることを前提にした場合です。
一方、使用者(派遣元)側に責任がある場合もあります。
(1)契約違反、
(2)労働法規違反、
(3)信頼関係の破壊など
労働者は、それらを契約解除の「やむを得ない事由」として主張できますし、損害賠償の請求も出来ます。
Q:派遣先が私を気に入り、派遣会社(派遣元)が勝手に派遣を継続する約束をした
A:一定の派遣先で何時まで働くかは、派遣労働者本人の意思によるのが基本原則です。派遣の更新にあたっては、労働者本人の意思を配慮しないで、派遣先との間で勝手に派遣を承諾する派遣元の対応は、労働者派遣事業の適切な運営だけでなく、法的にも認められないことです。
とくに、労働者派遣は、派遣される人(労働者)を特定してはいけません。派遣元が自信をもって派遣元との労働者派遣契約に基づいて、適当な労働者の同意を得て派遣することになっています。派遣労働者を特定して派遣を受入れようとする派遣先の態度は、このような制度の趣旨を誤解していますし、その点を指摘して、制度の本来のあり方を説明するのが派遣元の役目です。したがって、労働者は、その派遣を拒否することが出来ます。
Q:派遣就業の途中で退職を申し出たら今まで働いた賃金を引き下げるといわれました。
A:派遣元がいかなる理由であれ、それまで働いた賃金をカットしたりダウンさせることはできません。
派遣労働者と派遣元との労働契約が「期間を定めたもの」であるときには、労働者も使用者も、この契約期間に拘束されることになります。
しかし、当事者が途中で解約をすることを認めると合意している事由に該当するときには、労働者から解約することができます。
この場合にも、使用者は、すでに労働した賃金を減額したり、支払わないといったことはできません。
Q:派遣労働者が派遣先の正社員に雇用されることはあるのですか?
A:派遣労働者としては、派遣先の正社員になることは、何らやましいことどころから、労働者派遣法も望ましいとしていることです。もし、派遣会社が不当に妨害行為に出るときには、しかるべき法的措置も十分に可能です。
Q::クーリング期間とはなんですか?
A:これは派遣労働者の税金対策ではありません。単に派遣元が、派遣社員が派遣先などで正社員になるのを防ぐために考え出したもので、不法です。
その根拠となる法律上の規定はありません。労働者派遣法には、「クーリング期間」という用語はもちろん、それに当たる文言はどこを探してもありません。
Q:派遣労働者の労働条件とは何によって決まるのですか?
A:派遣労働者の労働条件を決めるものとしては、主に次のものがあります。
(1)派遣元との労働契約(雇入れ通知書、雇用契約書ということもある)
(2)派遣元会社の就業規則(社内規程)
(3)派遣元での労使協定(とくに労働基準法第36条に基づく残業協定など)
(4)派遣先での就業条件明示書
(5)労働者保護法(労働基準法、労働安全衛生法、最低賃金法など)
(6)労働保険法(労災保険法、雇用保険法)
(7)社会保険法(健康保険、厚生年金保険)
この(1)~(7)について、次のように自分で確認できることは、できるだけ自分で確認して下さい。
(1)の「賃金」関連の事項については文書で渡すことが労働基準法第15条等で使用者(派遣元)に義務づけられています。派遣会社に登録するときや派遣先については、労働条件について詳しく尋ね、文書で明記してもらいましょう。
Q:派遣会社を決めるときの注意は?
A:派遣で就労する前に確認しておくべきだと思うことは、以下の点です。事前に必ず確認して、できれば文書での交付を求めて下さい。
(1)社会保険と雇用保険の加入
労働者派遣法改定で社会保険、雇用保険の加入が義務づけられています。
改定労働者派遣法では、就労する前に派遣会社で加入することが原則になっています。
(2)労働者派遣契約中途解約の措置
派遣先の都合を含めて、期間途中の労働者派遣契約の解約があっても、労働者は雇用を失わないように決められています。残り期間いっぱいの派遣元の雇用責任を追及できます。もし、従来の条件以上の仕事を保障できないときには、派遣会社は残り期間いっぱいの賃金全額相当を損害賠償する義務があります。事前に確認して下さい。
(3)有給休暇取得方法
派遣労働者にも6ヶ月勤務で10日以上の有給休暇付与があります。この点も事前に確認し、労働基準法を守る会社かどうか判定して下さい。
(4)雇用保険の離職手続き
長期に派遣されていて、派遣先の都合で契約更新がなくなったとき、派遣会社のほうで、離職理由を記載させたり、次の派遣先を悪い条件で受けさせようとすることがおきやすいです。この点も、登録段階や派遣就労の段階に事前に文書で確認しましょう。
(5)労働条件の文書での確認
法律では、多くの場合を想定して細かく定めることは不可能ですので、当事者の契約、就業規則、就業条件明示書が優先します。就労する前にしっかりと自分の労働条件を文書で確認して下さい。
Q:派遣先の指示で担当業務が増えたのに時給を上げてくれない
A:ます、派遣元と派遣先の合意があってから、派遣元を派遣労働者が合意しないといけないのです、この手順を飛ばして、派遣先・派遣労働者の「合意の認可」を派遣元に要求することは、労働者派遣法の趣旨に反することになります。
ですから、派遣労働者としての対応は法的にはなかなか困難ですが、
①派遣先に事情を伝え、本来の担当業務のみ、その責任があることを伝え、追加業務の担当を拒否しましょう。
②その結果、派遣元と派遣先で話し合いをしてもらい、待遇改善があれば、担当者は、追加業務を行ないましょう。
Q:フルタイムで働きながら週40時間を超えた派遣はできませんか?
A:労働時間との関係での問題と、兼職禁止規定との関係の問題が挙げられるでしょう。フルタイムの場合、通常は、1日8時間、1週40時間で働きますが、週2日の働くことは原則としてできないのです、また、通常フルタイムの職場では、兼業を許していないはずです。そのようなケースの場合は、会社がおそらく法律違反をしていると思われます。
Q:休日出勤手当ての件について
A:(1)当事者間の契約について、文書類を調べて確認してください。
(2)労働基準法では週1日が休日となっています。
(3)土曜出勤は、週40時間を超える時間外労働になり、割増賃金(25%以上)を請求できる可能性があります。
この中で、もっとも重要なことは「土曜出勤」は契約による就業日外ということです。契約日以外の日の出勤を派遣先が命じるには、それなりの契約上の根拠が必要です。さらに、労働基準法は、休日労働だけでなく、週40時間を超える残業を原則として禁止しています。
Q:VDT作業の休憩時間について
A:就業条件(6)「安全衛生に関する事項」の中に、VDT作業の操作にともなう「休止」についての事項が盛り込まれていますので、派遣労働者はそれに基づいて、休止の権利を得ることになり、派遣元と派遣先は、労働者を休止させるという法的義務を負うことになります。もし、労働者が休止することができないときには、契約違反となりますので、契約違反を理由に、損害賠償請求などができます。派遣先に、あるいは派遣元にまず相談することをお勧めします。
Q:職場環境を改善して欲しいのです
A:職場環境の改善は、地域の派遣労働組合などと協力し、正社員、派遣社員の両方で派遣先に要求しましょう 労働基準監督署に相談するのもお勧めします。
会社(派遣元や派遣先)の健康配慮義務違反を問われたり、損害賠償を求められる場合もあります。
②労災保険の適用を受けますので、病気になった場合は、療養や休業の補償を受けることができます。
労働者派遣法の規定では、派遣労働者の健康を守ることは派遣元や派遣先の義務になっています。公共職業安定所を通じての指導を求めることもいい方法です。
Q:有給休暇はだれに請求したらよいのでしょうか?
A:派遣労働者は年次有給休暇の権利をもっています。労働基準法第39条に基づいて6ヵ月継続勤務で全労働日の8割出勤があれば、フルタイマーであれば、最低年間10日の年次有給休暇がありますので、派遣労働者の場合には、派遣元(派遣会社)に請求することになります。派遣先に年次有給休暇を請求するのではありません。
Q:年次有給休暇とは何日ですか?
A:派遣社員の年次有給休暇の日数は、付与年度における年間の所定労働日数に応じ、次に定める日数です。ただし、翌年に負荷されません。注意しましょう。
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勤続年数と年次有給休暇付与日数 | |||||||
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勤務日数 |
勤続年数 | ||||||
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最初の 6ヵ月 |
以後の 1年 |
6ヵ月 |
1年 6ヵ月 |
2年 6ヵ月 |
3年 6ヵ月 |
以後 1年ごと |
10年 6ヵ月 |
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98日 以上 |
197日 以上 |
10日 |
11日 |
12日 |
13日 |
14~19日 |
20日 |
Q:派遣労働者にも忌引の休暇はありますか?
A:忌引休暇は、労働契約や就業規則の中に定められているのが普通です。ただし、労働基準法では、年次有給休暇はありますが、特別な「忌引」休暇の保障はありませんが、派遣会社でも、こうした休暇を労働者への福利厚生として用意している会社も少なくありません。確かめて見てください。ただし、まだまだ、派遣社員への福利厚生面で至らない点は多いです。
Q:派遣労働者にも産休や育児休業の権利はありますか?
A:派遣労働者も、健康保険に加入しているときには、産休中の休業保障として出産育児一時金、出産手当金を受けることができる点では、正社員と変わりありません。
Q:生理休暇はありますか?
A:女性の労働もハードになり、健康を害する人も決して少なくはないのが現状です。その点、生理休暇は母性保護の基本ですし、生理痛などで苦しいのに無理をして仕事を続けたために、中高年になって身体に変調をきたす女性も少なくありません。生理休暇をしっかり取得することは派遣労働者にとってはきわめて重要なことです。
Q:妊産婦の残業は許されますか?
A:妊産婦の場合、残業や休日労働を本人が望まない場合は、強制することは出来ません、労働基準法第66条によって禁止されています。
Q:賃金を払ってくれません
A:賃金は、労働者の生活を支える重要なものです。労働基準法をはじめとして、賃金未払いや不払いについては、労働者保護の規定が定められていますので、以下の順番にきちんとした対処をしてください。
(1)証拠をしっかりと揃えて、請求の額を確定すること
(2)交渉や直接の請求をおこなう
(3)労働基準監督署の利用
労働基準監督署は忙しいこともあって、はっきりと賃金未払いと主張しないと、「民事問題」として扱ってくれない傾向があります。できれば、1人ではなく、誰かといっしょにいけばより確実に受け付けてくれます。 申告する労働基準監督署は、派遣元(派遣会社)の地域を管轄する監督署になります。
(4)裁判所の利用
直接の交渉や労働基準監督署で解決しない場合、裁判所の利用になります。
少額の事件ですと、本人訴訟も簡単です。簡易裁判所にはアンケート形式で賃金請求に関する訴状や調停申立書がありますので、あなたでも十分に書けます。
費用もかなり裁判所が理解をしてくれます。
Q:派遣社員の賞与は?
A:派遣社員、なかでも登録型の派遣労働者はほとんどは賞与をもらっていないと思われます。しかし、「派遣社員だから賞与はない」ということは言えません。
労働契約、就業規則などに規定があれば、派遣社員でも賞与を受けることはあります。なお、労働基準法や最低賃金法も、使用者に賞与の支払を義務づけていません。
要するに、派遣だから賞与がないのではなく、労働契約や就業規則に賞与の支払が規定されていれば、派遣社員にも賞与の支払はあり得ます。
Q:給料振込みの口座手数料は?
A:本来、給与は、法律上、手渡しが規定されております。口座振込みは規定外ですので、振り込み手数料は、企業側が払うべきものです。手数料を払うこと、口座振込みを決めるかどうか亜は、受け取る側の派遣社員の側です。もちもそれを拒否したい場合は、申し出てもいいことになっています。
Q:社会保険加入は働いてから2ヵ月後からと言われましたが?
A: 就労の最初の日から当然に社会保険加入できます。雇用保険については、派遣労働者の場合には季節的労働者とは区別され、4ヵ月を超えてからの加入という扱いは誤りです。長期の就労を前提にしていますので、当然に就労の最初の日から加入することになります。
Q:社会保険に入りたくないのですか?
A:健康保険だけ考えれば、夫の保険で大丈夫そうですが、社会保健のほうが給付を受ける際には有利です。結婚されていない場合は、特に社会保健は必要でス。国民年金より、社会保健に加入していた方が年金は多くなります。基礎年金しかもらえないサラリーマンの妻より、厚生年金と基礎年金がもらえる自分自身の社会保健をお勧めします。
Q:気が付いたら、社会保健にはいっていませんでした。
A:加入資格が生じた場合、派遣会社は5日以内に被保険者資格取得届を社会保険事務所に届出をし、保険料を徴収して、事業主負担分と労働者負担分を事業主が責任をもって納付しなければなりません。もし派遣元が、加入要件を満たしている派遣労働者について、資格取得の届出など、法律上決められた社会保険加入の手続をとらないことは法違反となり、違反事業主には、6ヵ月以下の懲役または20万円以下の罰金も定められています。違法に派遣社員の社会保険加入を怠ってきた派遣会社は、遡っての社会保険加入の義務がありますし、保険料については労働者分を含めて全額支払うべきものと考えられます。また、不加入によって派遣社員に生じた損害を賠償する義務があります。
派遣会社を管轄する社会保険事務所に匿名で問い合わせをしてきましょう。
Q*雇傭保険加入するには?
A:
・常用型の場合
「常用型」の場合は、派遣元に継続して雇用されて派遣先で就労します。この場合には、一般の労働者と変ることなく雇用保険が適用されます。 ただし賃金の額がとくに低い者は家計補助的な就労として、被保険者として取り扱わないという扱いがあり、人事院規則の扶養手当の基準年額を参考に最低の賃金額が決まっています。
・登録型の場合
期限が短いなどの理由から、一定の基準を設け、この基準を満たした場合に被保険者となります。
(1)家計補助的な者でないこと。反復継続して派遣就業する者であること。
(2)反復継続して派遣就業する者であること。
ただし、次のいずれかに該当する方は、この要件に該当しません。
*所定労働日がきわめて少ない方
*所定労働時間が極めて短い方
*期間を限って派遣就業することを希望する方
*その方の希望職種や技能から見て期間を限った派遣就業しか見込みのたたない方
Q:労災保険の給付を受けるには、どのような手続をとればよいのでしょうか?
A:派遣労働者も労災保険の給付を受けることができるという点では一般の労働者との違いはありませんが、その手続きは容易ではありません。一般の労働者では、同じ会社に長く働いているので、その作業確認がしやすいのですが、派遣労働者の場合には、派遣先が変わりやすく、派遣元が変わる場合もあります。蓄積的な疲労による症状の場合などは特に、直接の原因が捉えにくくなります。派遣労働者の場合には派遣先で孤立している場合も多いからです。派遣労働者の場合には、健康診断は派遣元の責任ですが、他の安全衛生の義務は派遣先になっています。
以上のように派遣労働者も理論的には、労災保険の補償給付を受けることができるのですが、実際には一般の労働者以上に困難が多いのも現実です。信頼できる医師を見つけるなどの十分な準備をして、労働基準監督署に給付の申請をして下さい。
Q:派遣先でお金や商品がなくなった責任は?
A:金銭管理や商品管理のずさんさを、派遣労働者のせいにしがちです。派遣元に事情を話し、派遣先に事実関係を明確にしてもらいましょう。理由や証拠もないのに、派遣社員を犯人扱いするようであれば、名誉毀損や侮辱にあたる違法行為です。民事的にも、刑事的にも許されないものですので、場合によっては告訴などの法的措置も考えられます。
Q:選挙事務所に派遣で行けますか?
A:選挙活動として人を雇うには公職選挙法で報酬額や人数が厳しく制限されています。また、選挙活動は労働者派遣法の対象業務ではありませんので、違法派遣になります。
Q:派遣が終了した後に、派遣先から直接雇用したいといわれました。
A:派遣元は、派遣契約終了後であれば、正当な理由がなく派遣先に直接雇用されることを禁じることはできません。派遣労働者は、派遣元との間は期間を定めて雇用かんけいです。期間が満了すれば、派遣先に雇入れられても問題はないですので、チャンスを活かすことを考えましょう。