派遣社員の保険・福利厚生など
派遣社員の保険や福利厚生はどうなっているのでしょう?ここでは、それらを調べ、まとめておきますので、派遣社員として働く前の知識として、活用してください。
まずは、派遣社員であれ、仕事することによって、賃金以外にも必要に応じて生活を快適に送る援助・サービスは受けられます。それで、社会保険や労働保険への加入、有給休暇や福利厚生施設等が利用できると言うことになるのです。
要するに、働きながら幸せになるための保険加入であり、福利厚生なのですよね。
派遣会社の福利厚生は、派遣元である派遣会社によって大きく異なります。派遣会社を選ぶ際に、希望する福利厚生であるかどうかは知っておくべきことですね。また、国や地方公共団体が法律に基づいて福利厚生を行う場合と、会社が独自制度を設けている場合とがあります。その中から、派遣会社が独自に作った「派遣健保」をご紹介します。詳しくは、http://www.haken-kenpo.com/aboutus/aboutus_index.html をご覧ください。
【人材派遣健康保険組合(はけんけんぽ)】
はけんけんぽとは、派遣社員のための総合健康保険組合のことで、2002年に始まりました。派遣社員のためのもので、これまでは、派遣社員として働いている間は派遣元の健康保険に加入することが出来るのですが、仕事がとぎれると、国民健康保険に入り直す。こんな繰り返しが普通でした。保険加入・脱退の処理が大変で、健保に加入しない派遣社員も多いのが実情でしたが、これを解消するために人材派遣業界全体で健保組合を新設したのです。
現在は、同じ派遣会社で働く予定がある場合、派遣社員は人材派遣健保の加入を継続できます。派遣元が「はけんけんぽ」に加入しているかどうかは、派遣会社選びには欠かせない要素ともいえますね。
では、通常の社会労働保険とその他の福利厚生面をご説明しましょう。
【社会労働保険】
社会労働保険には、健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労働災害補償保険などがあります。この4つの保険は、原則として社員を1人でも雇用している会社は必ず加入しなければならない保険です。
まずは、派遣社員も社会保険に入れます。ですが、その加入資格は、就業形態や条件により異なります。フルタイム、長期契約であれば、加入できるのが普通です。
社会保険は広い意味で、厚生年金保険、健康保険、労働者災害補償保険(労災保険)、雇用保険、介護保険が含まれます。あるいは、厚生年金保険と健康保険だけを「社会保険」と呼び、労働者災害補償保険と雇用保険を「労働保険」と呼ぶこともあります。
では、派遣社員の社会保険の加入条件とはなにでしょうか?
★労働者災害補償保険(労災保険)
雇用関係にある場合は、すべての 派遣社員が入れます。業務上、通勤途中に起こった災害による負傷などに適用され、保険料はすべて派遣元が負担します。その災害に応じて、療養補償や休業補償等が給付される制度です。
★社会保険(健康保険・厚生年金保険)
厚生年金保険 被保険者が老齢になった場合や、病気やケガにより障害を負ったり死亡した場合等に、年金や遺族年金が支給される制度です。
①2ヶ月以上の契約期間であること
②所定労働時間が、1日または1週間においても1カ月においても、正社員の4分の3以上であることが必要です。
保険料は、派遣元と派遣社員が半分ずつ支払います。
では、参考までに、健康保険料が安い派遣会社はどこでしょう?
・株式会社リクルートスタッフィング
・人材派遣の松下エクセルスタッフ☆
・はけんけんぽ加入の派遣会社
★雇用保険(失業保険)
雇用保険 雇用の継続が困難な場合や失業時、また職業訓練を受けた場合に、求職者給付や教育訓練給付金等が支給される制度です。
①所定労働時間が1週間で20時間以上であること
②反復継続(通算して1年以上派遣される)して就業する場合であれば、加入出来ます。
保険料は、給与の7~8/1000となっています。
【その他の福利厚生面】
派遣社員でも安心して働ける職場環境をサポートするものです。
これには、定期健康診断・育児休業、有給休暇・介護休暇、産前産後休暇などがあります。通常の派遣会社の厚生面について、調べておきましょう。
★健康診断
派遣制度には、派遣元からの継続就業が6ヶ月以上、かつ受診日時点に就業している人を対象に1年に1度無料で受診できる健康診断制度があります。
★有給休暇
6ヶ月以上継続して就業し、全労働日の8割以上出勤した人を対象に、その日数に応じて付与されます。その後、1年ごとに勤務年数およびその期間の勤務日数に応じて、所定日数が付与されます。有給休暇の有効期限は、取得資格発生後2年間です。
勤務開始日の6ヵ月後から、10日間の有給休暇が与えられますが、それ以降は1年ごとに1日~2日ずつ、最高20日まで加算されます。ただし労働日数・時間が週に4日以下・週30時間未満の場合は、その日数に比例して有給休暇の日数も少なくなります。
なお、有給休暇を取得する際には、事前に派遣元に申し出ましょう。また、派遣先の業務の状況から適当な火を選ぶことをお勧めします。また、年次有給休暇は一労働日を単位とします。
★残業手当
法定労働時間である8時間を越えての残業をする場合は、派遣社員でも割増率25%の割増料金がでます。
36協定というもので、一般的に「36(サブロク)協定」と呼ばれる、労使協定の中の、時間外労働・休日労働に関する協定届があります。
労働基準法では「労働者に、休憩時間を除き一週間について週40時間を超えて、労働させてはならない。」「一週間の各日については、休憩時間を除き一日について8時間を超えて、労働させてはならない」となっていますが、36協定を締結・届出をすることによって、法定労働時間及び変形労働時間による労働時間を延長し、又は法定休日に労働させることができます。派遣社員が残業手当をもらえるためには、派遣先ではなく派遣元において36協定が締結されていなければなりません。
★育児休業
育休(育児休暇)とは、1歳未満の子供を育てるための休業のことです。派遣社員が同一の派遣元で1年以上雇用された場合、さらに、子が1歳に達する日を超えてのちも、引き続き雇用されることが見込まれる場合に適用されます。この点も派遣元にきちんと問い合わせしておきましょう。
★介護休暇
8日以後状態にある家族を介護する社員が申し出た場合は、3 ヶ月以内の休暇が与えられます。派遣社員が同一の派遣元で1年以上雇用された場合に限ります。
★産前産後休暇
産休については労働基準法で、産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)、産後(実際に出産した日)8週間(本人が希望し、医師の了承もとれていれば6週間でも)の休業がとれることになっています。
※産前は請求があった場合、産後は請求がなくても実効されます。
しかし、給与の支払いについては「使用者の自由」としているため、派遣会社が「休業中は無給」と定めていれば収入は得られません。派遣会社に問い合わせてみましょう。
★育児時間
生後3 年以内の場合に、1 日2 回、各30 分与えられます。派遣先に申し出ましょう。1年以上の勤務実績がある場合に限ります。
★生理休業
著しく就業の困難な者に対し、1年以上の勤務実績がある場合に、必要日数が認められます。 派遣先に請求してください。
★公民権行使時間
選挙権の行使等のために必要時間がもらえますが、1年以上の継続勤務が必要です。派遣先に申し出ましょう。
最後に、派遣社員と年末調整、確定申告の関係を知っておいてください。
給与所得者は皆、所得税を給与から引かれ、税金を先払いしている形ですが、その1年の間に扶養者が増えたり、結婚したり、保険や住宅ローンなど、生活経費の方はいろいろと変動があります。ですから、控除されるべき金額が増えているのに放っておくと、税金の払い過ぎとなることがおきるわけですので、派遣社員といえども、年末調整、確定申告にきちんと対応してくれる派遣会社は安心ですね。
【年末調整】
年末調整の時期、12月に派遣社員として仕事をしている場合は、雇用契約を結んでいる派遣会社で年末調整を受けることが出来ますが、その他、様々なケースがあります。
★1月~12月までに、複数の派遣会社と雇用契約を結んでいた場合は、契約した派遣会社のすべてから、源泉徴収をもらい、現在契約している派遣会社に提出しましょう。これをしておけば、翌年3月15日期限の確定申告をしなくても大丈夫です。
★12月に派遣社員として仕事をしていない場合は、1月~12月までに契約していたすべての派遣会社から源泉徴収票を発行してもらったのち、自分で確定申告をしましょう。
【確定申告】
確定申告をすれば、所得税の還付を受けられる場合もありますが、どんな人がその必要があるのでしょうか?
基本的に、自分が働いている派遣先で年末調整をしてもらえる人には確定申告は無用です。しかし、確定申告をすれば、払いすぎた税金が戻ってくる場合がありますので、注意してください。また、年末調整が出来ていても、場合によっては確定申告が必要な場合もあります。
★所得税の還付がある人
・年の途中に契約期間が終わり、退職し、その後再就職せず年末調整が済んでいない。
・所得税は源泉徴収されているが、勤めている派遣先で年末調整をしていない
・年末調整では受けられない所得控除がある:
例えば、医療費が年間10万円以上、もしくは所得の5%以上ある場合には医療費控除(最高200万円)が受けられます。病院へ通院するための交通費や薬局で買った薬代なども医療費として含めることができる場合もあります。
他にも、配当控除、1年目の住宅ローン特別控除、寄付金控除、雑損控除などが年末調整では受けられない所得控除があります。
★所得税を納める必要がある人
・派遣会社から給与を受けている他に、年間所得20万円を超える副収入がある
副収入とは、不動産の賃貸料、原稿料、ネットビジネスなど、給与所得以外のもの。
・2つ以上の会社から給与所得を受け取っている
メインの会社では年末調整をしてあるが、年末調整をしていない会社から受け取った給与所得合計額が20万円を超える場合は原則、確定申告の必要があります。
・源泉徴収されない給与をもらった
給料から所得税が天引きされていない場合です。
・収入が2,000万円を超える給与所得者
年末調整の対象となりません。
・生命保険の満期など
保険金を受け取った場合や、競馬などで儲けた場合も金額によっては確定申告をし、所得税を納める必要があります。