派遣の仕組み
派遣社員を一度でも経験されれば、その仕組みの根本的なところはお分かりいただけるはずですが、通常の就職と大きく違うところがあります。その派遣の特徴を言えば、次のような点ガあげられますね。あなたが働く場所は、雇用契約を結んだ会社ではなく、他の会社で働くことなのです。また、正社員やアルバイト・パートなどとは違う形態であることも特徴の一つです。
このように、 派遣は、派遣スタッフ、派遣会社(派遣元)、派遣先の3者で成り立っているものなのです。雇用契約を結ぶ会社と働く会社が異なるのが派遣の特徴ですが、初めての場合、ともすると、働いている職場で賃金の不満等を持ち出すことが起こりやすいですが、これだけは避けるようにしましょう。
繰り返しますが、派遣社員が雇用契約を結ぶ会社は人材派遣会社であり、人材派遣会社は派遣先企業と労働者派遣契約を結びます。ですから、派遣社員が就業条件の提示や給与の支払いは、派遣会社から受け取るもので、仕事に関する指示や命令は派遣先企業から受けるのです。実際に働く会社と賃金を支払う会社が別であるため、特に派遣労働者の就業条件確保のために「労働者派遣法」が定められ、派遣元と派遣先の責任が明確に定められております。
これらの仕組みがあるおかげで、派遣社員は経験や希望を活かせる勤務先を見つけることが出来ますし、正社員とは異なり、勤務地や就業条件についても希望をかなえる方向で職場をさがすことができるというメリットがあると言えるでしょう。
では、労働者派遣法を詳しく見ていきましょう。
Ⅰ 労働条件の明示義務と条件違反
派遣元は労働者を派遣するときには、つぎの内容を記載した文書を労働者に交付しなければなりません。(労働者派遣法34条)
派遣先、業務内容、派遣期間、就業日、就業時間、苦情処理に関する事項、労働者派遣契約の解除にあたって講ずる派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な措置に関する事項などについて、派遣元は労働者に以上の内容を明示する義務があると同時に、派遣先にも同じ就業条件が文書で通知する義務があります。その内容が同じであるかどうか確認する必要があります。
【守らなかったとき】
では、これらを守らなかった場合、派遣元および派遣先が講ずべき措置に関して「指針」が定められ、苦情処理等の具体的な事項が定められています。
★派遣先が就業条件を守らないときは、派遣元と派遣先にそれぞれおかれている責任者が解決すること
★派遣先が派遣労働者から苦情を受けたときは、その苦情の内容を派遣元に通知し、密接な連携のもとに、誠意をもって、遅滞なく適切かつ迅速な処理を図らなければならない(労働者派遣法40条)
【派遣労働者のさしかえに関して】 基本的に「正当な理由なく派遣労働者のさしかえを要求することは、許されません」
★ 派遣先は、派遣労働者の国籍、信条、性別、社会的身分、労働組合の正当な行為をしたこと等を理由として派遣契約を解除することを禁止されています(労働者派遣法27条)。
★ 同様の理由で派遣労働者を他の労働者にさしかえることを要求することも許されないと解されます。
★ 上記理由以外でも、正当な理由なく派遣労働者のさしかえを要求することは、同様に許されません。
【派遣労働者のより好み】派遣元から派遣された労働者の労務の提供を拒否できません。
【派遣契約の解除と派遣労働者の解雇】つぎのような理由での、派遣契約の解除や派遣労働者の解雇はできません。
★ 労働者の性別、婚姻、妊娠、出産、心身障害者、組合員であること、組合活動をする、派遣先への苦情を言うこと、派遣労働法違反として関係行政機関辺緒深刻をした
【派遣期間の打切り】一定の期間の労働期間の雇用契約が派遣元と労働者の間で成立した場合、派遣先の都合などで派遣が途中で打ち切りとなっても、派遣元との雇用契約は、派遣社員に責任がない場合は、解除されません。派遣労働者はその雇用契約内は、つぎの派遣先で働くまでの賃金を派遣元に請求できます。
【派遣労働者への補償】
派遣契約が途中で解除された場合、派遣元との労働契約は解除されませんので、次の補償を受けることが出来ます。
★ 新たな仕事を探す
★ 次の仕事が決まるまで、休業手当(労働基準法第26条)を請求できます。
ただし、休業手当は最低基準、民法では反対給付として、賃金の全額を要求することができます(民法第536条2項)。
このとき、気を付けたいのは、賃金を支払わないまま引き延ばす、解 雇予告手当30日分の支払いだけの派遣元もあります。注意してください。
また、登録型の場合には、一つの雇用が終わった時点で、つぎの派遣先は補償されません。これも要注意ですね。
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【対象外の業務従事等の禁止と制裁措置】 派遣された後、契約の仕事と違う仕事をさせられる場合もおおいですが、そのために禁止規定があります。 ★ 禁 止 規 定 •派遣先は、派遣労働者を適用対象外業務以外の業務に従事させてはならない(労働者派遣法4条4項) •派遣先が、無許可の派遣業者から労働者派遣を受け入れてはならない(労働者派遣法24条の2) ★ 違反した場合は制 裁 措 置として、労働大臣は、つぎの命令および勧告します。 (労働者派遣法49条の2) •派遣元には労働者派遣停止を命ずる •派遣先には是正措置を勧告する ただし、これに従わなかったときは、企業名を公表する規定です。 |
【労働が始まった後、質問をしたいとき】 働いている会社と雇われている会社が違うため、わからないことがあった時にどちらに訪ねたらいいのかわかりにくいかもしれません。
給料や社会保険などお仕事の条件・契約は派遣会社に、仕事の進め方などは派遣先に聞いてください。もし、どちらに聞けばいいのかわからないことがあったらまずは派遣会社に連絡してください。
★ 派遣会社に聞くこと:有給休暇、契約期間、社会保険や雇用保険
★ 派遣先に聞くこと:仕事の進め方、仕事の判らない点